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『マッピー』用ボーダー

映画 グォさんの仮装大賞

鉢植えだけを、まるで、たよりになる家族のように、大事に抱えて、
おじいさん、それまで暮らしていた家をでてゆくのですが、そんな境遇、
あちこち誰にでもあるみたいで、中国でも、老いての暮らしは悩ましそうで。

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その鉢植えってのも、なんだか名もない草のいでたちで、素朴で純粋な
グォさんのひととなりと重なるんですが、いろいろの事情で家族にうとまれ、
それにもめげない素振りだったのに、やっぱり老いることで奪われてしまう
身体の自由に、絶望の淵に落ちる夜更けの姿はせつなくて、胸苦しくて。

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老人ホームでの生活は、それぞれ、歩くことや会話をするのが大変だったり
しながらも、なぐさめあって、なごやかに、笑いだって、不便のない暮らし
のようだけれど、誰かの管理下におかれている鬱屈は、どうしたってフツフツ、
若年者にあれこれ指示されるのは、たしかに癪みたい、不良学生みたいに。

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元気なんですもの、家族がつめたいなんて愚痴ったりするくせに、
いたわられたり心配されたりするのは、うるさいと言わんばかり、
身体はおとろえても、気持ちはずっと若いまま、ヤングマンの歌に
あわせて踊るさまは、いきいき凛々しくて、車いすで卓球もできちゃう。

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なんですけれど、どんなに元気をよそおっても、満たされない苛立ちは
あるみたい、そうですよね、目標のない毎日はどこか寂しそうで、なにかを
やり遂げる、どこかに向かってひた走る瞬間こそが、生きている実感に、
きらきら魂を輝かせることができるのかも、たとえ終わりが近くても。

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あとさき考えず、おんぼろバスに乗り込んでの冒険は、忘れかけていた
遠足のどきどきわくわく、たくさんのひとたちに自分たちのアイデアと
努力を披露することの興奮、みなの気持ちがひとつになるよろこび、
その過程でふと立ち止まって省みる、自らの来し方、後悔とか感謝とか。

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過去は変えられないけれど、悔いはなるべくのこしたくない、
たいせつなひとと会うことはかなわなくても、思いを届けることは
諦めたくない、願いを秘めて祈りつづける姿勢のうちに、来る最期のときを
覚悟して、そんな気配を察して、寄り添えば、静かな交流がうまれることに。

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星空のもと、グォさんが孫息子に語る話はしみじみ、胸に迫って、
ひとは誰もうまれたときから、大人だったわけじゃないのですよね。院長の、
これからどのぐらい親と接する時間がのこされてるかの計算には、ハッとして、
ぼやぼやしてるとほんと、持ち時間はすぐなくなってしまうことに気付かされ。

ジョイランドシネマ沼津にて4月

グォさんの仮装大賞 公式サイト
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by habits-beignets | 2014-04-26 16:30 | シネマのこと | Comments(0)

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