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映画 シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢

ちょっとこの頃、孤独との向き合いかた、身につまされる課題であったような。

19世紀のフランスの片田舎、貧しい郵便配達人がたった一人で!33年かけて!築き上げた宮殿、いまでは国の重要建造物に指定された、建造物の実話とのこと。



ひたすら歩きつづけて、郵便を届けるんですね、この時代、山超え、谷超え、いかにも真面目そうなシュヴァル、ときおり、景色を楽しむ気配はあるけれど、寡黙で、局長から渡される、行き先不明の絵葉書を、やけに愛おしそうに眺めて、つましい暮らし、つらく悲しい出来事があっても、どこか淡々として見えて。

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他人と接するのが苦手らしく、言葉は少なく、それでも、気にかけてくれる人には、素直に心を寄り添わせて、静かに語らううち、ともに人生を歩む女性と巡り会い、会話を楽しむそぶりもないシュヴァル、心のうちに惹かれる彼女の、繊細な優しさ、やがて娘が誕生するのですが、どうしよう、シュヴァルは、あたふた狼狽えて。

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ふとしたきっかけから、娘かわいさに、あふれほとばしる愛情の、ゆくえが!

配達の道すがら、たまたまつまずいた、石の形は、たしかに奇妙だったけれど、それを掘り起こす執念からして、やはり只者ではなく、そして、なぜに宮殿を?

たった一つの石を見て、娘のために宮殿をと、どうして思いついたのでしょう。

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思いついたって、実現させないでしょう普通、と激しくツッコミたくなるけれど、シュヴァルは黙々、誰に理解されずとも、過酷であろうとも、迷わず怯まず頑なに、郵便配達だって相当な労働量だと思うのですけれど、そのあと、建築、大工仕事、図面もないみたいなんですよ、なのに、拾った石を積んだり、セメント細工したり。

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石も選んでいるらしく、探しながらの郵便配達、本や絵葉書の写真を参考に、いつも歩く道すがらの夢想を、現実にしようとばかりに、休まず、生き生きと、宮殿とともに成長してきた娘、アリスは、もはや小さな女王様、シュヴァルの側で、建築中の宮殿を遊び場に、ここが大好き、パパが大好き、親子3人の幸福が。

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他人と交わるのが、あれほど苦手であったのに、宮殿づくりは、シュヴァルの言葉、誰か、愛すべき人たちとの、交歓の手段であったのかもしれませんね、知り合いも、知らない人も、彼に惹かれて、いつの間にか、訪ねてくるようになってきて、遠い昔に、気持ちを伝えることができなかった息子とも、穏やかな時間が訪れて。

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大切な気持ちがあるのに、それを伝えるのって、たしかにとても、難しい、自分のすべてをそのまま、わかってもらえるのも、無理そうだったり怖かったり、でも、ただ何かを信じて一心に、美しいものを築き上げる姿勢には、吸引力が、暖かな視線がそこかしこから、集まってきて、それは誰をも絶望の淵から救う力に。

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かつては、たぶんしまいこんでいた、悲しみや苦しみ、感謝や喜び、自分の感情を、まっすぐ曝露できるように、表情ゆたかに、つたえられるようになったのは、まわりの優しさと、それに支えられた自分に、自信みたいなものを感じたから、なにかをやり遂げ、その仕事を愛してくれる人たちを知ることができたからでは。

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そりゃあ人生観、変わりますよね、ものすごい細工の宮殿だもの、愛なしでは無理、素朴派建築物、と称されるようですけれど、かの宮殿が、どんな愛溢れる人たちの、微笑ましいやりとり、悲しみとの戦いを、見届けたのか、命が吹き込まれたように。

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家族との暖かなひととき、職場で称えられたときの、シュヴァルの表情が愛らしく、奥さんも、娘も、息子も、それぞれの接し方での愛情表現が、胸を打って、冒頭の、息子さんとの、切ない場面が、最後まで、尾を引いて、印象に残って。

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5月下旬の映画館は、一席ごと空けてのチケット、いえ、そもそも少人数でしたが、映画館で大画面で鑑賞するのって、やっぱり気持ちがよいですね。


シネプラザサントムーンにて5月


シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢 公式サイト



# by habits-beignets | 2020-05-28 16:49 | シネマのこと | Comments(0)

『マッピー』用ボーダー

映画 ジョジョ・ラビット

舞台は戦時中のドイツ、いかにも純真そうな愛らしい少年が、なんだかワクワク、

お祭り前のように、はしゃぐ気持ちを共有する心の友は、なんと、あの、独裁者。


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ヒトラーが心の友なんて、ちょっとギョッとしてしまうけれど、少年にはとても大切、

いつもそばにいて、怖いとき、悲しいとき、励ましたり、慰めたり、頼もしい親友、

あるいは、ペットのよう? 彼のために頑張らなくては、期待に応えなければ、

その愛を失わないよう、必死になれる存在って、確かに、ありがたいものなのかも。

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お父さんは遠征中、大好きなお母さんと二人暮らし、いかした美しいお母さんは、

いつだって少年ジョジョの圧倒的な味方、息子のためには軍人だって物ともせず、

容赦なく立回るさまは、やや滑稽なほど爽快で、いやこの女性、只者ではなさそう、

いつも快活ではあるけれど、どこかシニカル、肝のすわった様子が感じられて。

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ナチスに忠誠を誓い、戦時下だけれれど、それなりに平穏に暮らすジョジョに、

ある日、大事件が、家の二階、ひっそり眠ったままのような部屋に、不穏な気配、

恐怖にふるえながら立ち向かった先で、さらにさらに恐怖は雪だるま式に増殖、

なんと相手はバケモノ、言うなりにならなければ、自分は殺されてしまうかも。

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ユダヤ人、まだ出会ったことがなく、教えられるまま、自分たちを害する怪物だと、

盲目的に信じてしまうのは、人生経験の少なさゆえであるかもだけれど、それって、

少年だけの問題なんでしょうか、けれど、ジョジョは、戦い勝つためにとはいえ、

自分の敵、二階のユダヤ人少女と対話を試み、彼女からユダヤ人を学ぼうとして。

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たとえ、不毛な内容でも、真実ばかりが語られなくても、対話を重ねるうち、

化学反応が起きて、生身の姿を目にしてしまえば、引き込まれてゆく扉が開いて、

しばしば、嘘が散りばめられても、信頼と愛情は、損なわれることはなくて、

心の友ヒトラーに咎められてしまっても、それは、ジョジョとお母さんの間でも。

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自分が抱えているイメージと、現実社会で出会う異物と、その板挟みにあったとき、

どちらへ一歩、踏み出すことができるか、自分が変わることを恐れず行動できるか、

それって、いつの時代でも、どこの世界でも、大切なことだっていうことが、

ジョジョの心の変化から、感じられ、偏見や先入観と戦うのって、とても大切。

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スカーレット・ヨハンソン演じるお母さんが、ものすごく頼もしくてかっこいい!

とりわけ装い、出で立ちが! 街全体も敗戦間近とは思えない、おしゃれさですが、

お母さんのツートンカラーの紐靴と色鮮やかなコートがもう、目に焼きついて、

まさにアイコン、遠くからでもすぐ見つけられる、堂々たる彼女の生き様を放って。

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そういえば、紐靴って、たしかに、妙に気になってしまう存在感があるような、

きちんと結べるようになることが、一人前の大人になる試練のようでもあって、

ジョジョが結べるようになるのは、大人の世界の厳しさを知るときかも、

ユダヤ少女と心が通うとき、お母さんの秘密を知るとき、戦争の真の姿を知るとき。

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ストーリー自体は、やや深刻で悲劇があったりもするのだけれど、どこかコミカル、

ジョジョのロボット姿、現実の親友ヨーキーの愛らしさ、ジョジョの研究メモ、

お母さんとユダヤ少女の、終戦したらやりたいこと、ジョジョと関わる大尉の、

バカ軍人装った正体も、明るく華やかで、寓話かもですね、ヒトラーネタの。

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それからともかく、みんな、お洋服など装いがとっても素敵、絵本のよう。


シネプラザサントムーンにて1月


ジョジョ・ラビット 公式サイト


# by habits-beignets | 2020-01-31 21:37 | シネマのこと | Comments(0)

『マッピー』用ボーダー

映画 風をつかまえた少年

災害が起きると、日々、エネルギーに依存している現実を、思い知らされますよね、

電気のない暮らしが、いかに過酷か、そしてそれを手に入れることがどれほど大切か。

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アフリカのマラウイでは、2001年でも、電力は遠い国の魔法のような存在、

農業で生計を立て、一家の食料も食いぶちも、天候しだいの不安な暮らしぶり、

できる限りの工夫をこらし、果ては窮状を政府に訴えても、抜本的な解決はならず、

自然は容赦ないですね、大干ばつで、飢え死にが、すぐそこの、ありふれた光景に。

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好奇心や知識欲が旺盛で、優秀なのに、学費が払えず授業が受けられない少年が、
ひょんなことから、電気を起こす仕組みに引きつけられて、情熱のまま図書館に、

そこで目に入った表紙のインパクト! 風で電気が! 自然の力でエネルギーが!

希望の光がみえた瞬間の喜び、これで家族が、集落のみんなが、生きられる。

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けれど、彼にはっきり見えている構想でも、まわりのみんなと共有するのは難しく、

言葉で説明されても、他人の考えを理解するのって、なかなか難しいですよね、

面倒で不確かなことには、関わりたくなかったり、それでも、ともかくやってみる、

小さな風ぐるまのささやかな威力が、若者たちの気力も呼び起こし、久々の歓声が。

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もはや、彼ら若者たちにとっては夢ではない風力発電に見えたけれど、じっさいに、

作るとなるとやっぱり大変、そもそも、材料を見つけるのが一苦労なんですね、

廃品置場をあさったり、不用品を再利用しようと必死になっても、それにも限界が、

肝心の、絶対に必要な部品が手に入らない、唯一の方法には大人の協力が必要で。

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新しいものをゼロから作ろうとするとき、社会から疎んじられる現実のもどかしさ、

知らないものを信じようとしない大人と、あらゆる可能性を信じる若者の対決が、

まさに命をかけた切迫した状況で繰り広げられて、でも、よくよく考えてみれば、

このまま何もしないのでは失うだけでは? 考えることから逃れるのは、敗北では?

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実話ということなのですが、少年の知力と行動力、純粋な情熱もさることながら、

若い教師や図書館の司書など、まわりの大人たちの、静かな協力も、微笑ましく、

また、目先の利益のために、自分の首を絞めることになってしまう経済システム、

批判を許さない、民主主義とは名ばかりの、腐敗した政治の恐ろしさは苦々しく。

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未来を勝ち取るためには、どんな困難な状況でも、諦めないで考え続けること、

今まで見たことがないものでも、恐れないで、作ってみることの、大切さが。

荒れ果てた土地で生きるのは無理だと、逃げるのも、一つの選択肢ではあるけれど、

その場に留まる方法を、必死で探して実践すれば、生きられる場所が増えるから。

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エンディングに、実際の風車が映るのですが、本当に、タイヤが、美しい。

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時間がなくても、お金がなくても、少しずつでも考え続ければきっと未来が。

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シネプラザサントムーンにて12月


風をつかまえた少年 公式サイト


# by habits-beignets | 2019-12-16 01:21 | シネマのこと | Comments(0)

『マッピー』用ボーダー

映画 誰もがそれを知っている

ふりそそぐ陽光を浴びて、楽しげに疾走する車からの眺めは自然豊か、

遠く離れた家族とも、スマホでつながりながら、彼らの笑顔はかがやいて。

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物語はじまってすぐ、出会っては、テンポよく弾けるように、交わされる会話、

どうやら、遠く南米からひさびさに、妹の結婚式のために、子連れで帰郷した姉、

家族や友人たちとの再会に、ほころぶ笑顔は幸福を呼びよせる力さえ、ありそうで、

生まれ育った場所で、慣れ親しんだ人々と過ごす、その喜びが微笑ましかったのに。

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誰もがみな、祝福ではしゃいで、結婚式てそうですよね、新郎新婦を囃しながら、

つどった人たちみな、飲めや歌えや、楽しい気分を共有して増幅させて、

誰がどこで、何をしているのやら、わけわからなくなっても構わない高揚感、

そんな中で、ほんの一瞬の隙に、いきなり、氷水でも浴びせられたような悲劇が。

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いかにも清らかで美しい娘さんだったんですよ、なのに突然、姿を消して、

アルゼンチンから、母親に連れられて、初めて訪れたスペインで誘拐なんて、

まさに気が狂ったかのような母親、そして、事情を知った、家族、友人、

警察に届ければ命はない、と脅されて、困惑、憔悴、絶望、翻弄される彼ら。

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愛する者が、いなくなってしまったショックに、どうして?誰が?の猜疑心、

そもそも、なぜ彼女が狙われたのか、という疑問から、それぞれが抱える事情が、

徐々に、まるで、幸せを守っていた結び目が、ゆるんで、ほどけてゆくように、

穏やかな、自分たちの暮らしが、あっけなく、ばらばらに、崩れてゆく気配が。

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窮地に陥ったときって、私たちは試されますよね、何がいちばん、大切なのか、

日々、たぶん、自分にとっての優先順位は、更新されて、その確認を迫られて、

でも、それってとても、むずかしくて、切なかったりもして、苦しい作業、

けれど、逃げないで立ち向かわないと、無力な自分を、きっと後悔することに。

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愛すべき少女を、取り戻すために、何を犠牲にすることができるのか、

誰に犠牲を求めるのか、少女との関係性を、それぞれが、見つめながら、

一刻の猶予も許されず、極限状態に追いつめられた彼らが、導かれた答えに、

希望や、救いが、見出されたのかは、立場によって、考え方によって、きっと。

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一面にひろがるぶどう畑と、労働する人々、輝きを放つワインの、神々しさに、

それらを慈しみ、育てあげた農園主の男の、情念の深さが、伝わってきて、

ひょんなことから、板挟みにおちいった、彼の苦悩に思いを寄せれば、胸は痛み、

すっかり忘れてしまったほどの、過去の傷に、深追いされた境遇の悲しさが。

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それでも、困難に打ち勝ち、何かを取り戻した心持ちは、清々しく幸福なのかも。

悔いのない決断を、恐れずに下した自分には、励まされる人生であるのかも。

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イランの名匠、アスガー・ファルハディ監督が、長年、構想を練り続け、

ペネロペ・クルス、ハビエル・バルデム夫妻に当て書きした脚本とのこと、

過去に引き戻された、嘆きや祈りが、鮮やかに、大時計の歯車の動きとともに。

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シネプラザサントムーンにて9月


誰もがそれを知っている 公式サイト


# by habits-beignets | 2019-09-16 20:47 | シネマのこと | Comments(0)

『マッピー』用ボーダー

映画 ビリーブ 未来への大逆転

日本はまだまだ、女性の社会的地位は低い、なんて、問題になったりしますけど、

そういった声を、堂々と、発信できることだけでも、大進歩だったということが。


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アメリカの、1950年代とか60年代とか、さらっと眺めているかんじでは、

それほどひどく、女性が差別されているようには、見受けられないんですけど、

でも、確かに、細かく注意してみると、ハーバードでは、女学生は数えるほど、

表面上は、ちやほや、丁寧に対応されても、なんとなく見下されている空気感が。

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尊重されているように装われても、根深い女性軽視の現実に、ふつふつモヤモヤ、

おなじ法学生の夫と、幼い娘を持つ女学生、ルース・ギンズバーグは、、学生、妻、

母親の三足のわらじ、日々いそがしさに追われつつ、理解ある夫に愚痴りながらも、

自らの信念のまま、勉学にいそしんでいたけれど、とつじょ、夫が大病に襲われて。


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夫婦力あわせての懸命の闘病の甲斐あって、無事回復、子供も二人に、元気に育ち、

夫は晴れて弁護士に、それなり順風満帆なのだけれど、ルースの就職ばかりは座礁、

ハーバードもコロンビアも、どちらも優秀な成績であったのに、女性というだけで、

念願の弁護士への道は閉ざされ、大学で職は得たものの、差別への疑問はますます。


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差別はいけない、と一応の共通認識は、あるようなんです、1970年代の社会、

黒人への差別も禁じられ、それでも、性別からの扱いの差は、合理性があるとでも、

言いたげで、女性は根っから主婦であったり母であったりするもの、との固定観念、

対して男は、社会で働くべきで、家事をこなすなど、まるで想定されていない世界。

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多様性、個人的事情などが、考慮されにくい、思考停止状態の、窮屈な世の中では、

圧倒的多数から、こぼれ落ちた存在は、無邪気なまでに無視されて、拾われず、

今こそ大声を、長時間かけてでも、世の中にひろく、届くように、あげなければ、

たぶんその、使命感に突き動かされての、人生賭けてのたいせつな勝負に、挑んで。

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現役の最高裁判事、ルース・ベイダー・ギンズバーグの、若かりし日の挑戦は、

いまは当然とされている、法の下の平等を、現実に勝ち取るためには、いかに、

大多数の圧力にも屈しない、確かな信念と粘り強さが必要だったかということが、

よく伝わって、過去の事例ばかり持ち出さず、未来を見据えることの大切さが。

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ほぼ、負け戦にみえた、裁判所での口頭弁論の後半、情熱に従っての大演説は、

身をもって差別に苦しんだ者だからこその、説得力で、遅々としてであっても、

諦めず、未来を担う者たちへの、愛情こそが、世の中を豊かにすると、訴えて。



ラスト、実在のルース本人の姿が、登場してくれるのですが、かっこよいですね。

具体的に、現実的に、差別をなくすことって、細心の注意と忍耐執念が必要そう。

ジェンダー、て言葉、なるほど、ソフトで受け入れやすいから、必要だったんですね。

どんなに劣勢でも、理不尽だと感じたら、戦う覚悟があれば、道は拓けるって励まされ。


シネプラザサントムーンにて5月


ビリーブ 未来への大逆転 公式サイト



# by habits-beignets | 2019-05-15 19:37 | シネマのこと | Comments(0)

『マッピー』用ボーダー