映画 ツリー・オブ・ライフ
2011年 08月 24日
ふだん、じっさいに見えているものにだけ、囲まれて、あるいは、
つながって、自分は存在しているような気になっているのだけれど、
そうではない、ということが、じわじわ伝わってくる映像の数々でした。
暗闇にゆらめく光と、なにか尊厳なものに対する語りかけが、物語への
導きとなっているのだけれど、映しだされた光景を眺めつづけていても、
はっきりとした説明はなされず、ただ、ひとびとの悲しみ、苦しみ、
切なさを、推しはかリながら、引きずられるように、傍観するだけ。
まるで、タイムトラベルでもしているかのような、場面から場面への
ジャンプは、ショーン・ペン演じる、中年となった息子の視点から
とらえられたものなのか、あるいは、確固たる事実として、神の視点が、
私たちに語りかけてくるものなのか、圧倒されるような世界のひろがりで。
アメリカのどこかの、平凡な家族のなかでの、葛藤やいたわりも、
所詮、神に与えられた苦難や慈愛でしかないのかと、やりきれない
気持ちにさいなまれる一方で、それでも無条件に愛してくれる何者かの
存在を、信じようとする祈りのようなものが、息子の嘆きに聞こえてきます。
ショーン・ペン、ブラッド・ピットという豪華な顔ぶれが話題になりそうなの
だけれど、じつは彼らが映っている時間は、映画全体のほんの一部のような
印象で。というか、人間ひとりふたりの具体的な悩み事やストーリーなど、
生命のすべての歴史のなかで、縷々として続いてきた事実でしかないのだと。
キリスト教あるいは聖書に通じていると、かなり入りこめるところが
あるのでは? と推測できる内容であったけれど、それらを知らなくても、
壮大な宇宙、歴史のなかで、自分たちが生かされていることが、感じられます。
誰かたいせつなひとを亡くしたときに感じる、不条理に対する答えとかも。
ところで、ジェシカ・チャステイン演じる母親の、ワンピースがすてき。
シネプラザサントムーンにて、8月
ツリー・オブ・ライフ 公式サイト
つながって、自分は存在しているような気になっているのだけれど、
そうではない、ということが、じわじわ伝わってくる映像の数々でした。
暗闇にゆらめく光と、なにか尊厳なものに対する語りかけが、物語への
導きとなっているのだけれど、映しだされた光景を眺めつづけていても、
はっきりとした説明はなされず、ただ、ひとびとの悲しみ、苦しみ、
切なさを、推しはかリながら、引きずられるように、傍観するだけ。
まるで、タイムトラベルでもしているかのような、場面から場面への
ジャンプは、ショーン・ペン演じる、中年となった息子の視点から
とらえられたものなのか、あるいは、確固たる事実として、神の視点が、
私たちに語りかけてくるものなのか、圧倒されるような世界のひろがりで。
アメリカのどこかの、平凡な家族のなかでの、葛藤やいたわりも、
所詮、神に与えられた苦難や慈愛でしかないのかと、やりきれない
気持ちにさいなまれる一方で、それでも無条件に愛してくれる何者かの
存在を、信じようとする祈りのようなものが、息子の嘆きに聞こえてきます。
ショーン・ペン、ブラッド・ピットという豪華な顔ぶれが話題になりそうなの
だけれど、じつは彼らが映っている時間は、映画全体のほんの一部のような
印象で。というか、人間ひとりふたりの具体的な悩み事やストーリーなど、
生命のすべての歴史のなかで、縷々として続いてきた事実でしかないのだと。
キリスト教あるいは聖書に通じていると、かなり入りこめるところが
あるのでは? と推測できる内容であったけれど、それらを知らなくても、
壮大な宇宙、歴史のなかで、自分たちが生かされていることが、感じられます。
誰かたいせつなひとを亡くしたときに感じる、不条理に対する答えとかも。
ところで、ジェシカ・チャステイン演じる母親の、ワンピースがすてき。
シネプラザサントムーンにて、8月
ツリー・オブ・ライフ 公式サイト
by habits-beignets | 2011-08-24 19:07 | シネマのこと | Comments(0)