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映画 ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ

映画の存在知るまで、イームズ、ほとんどまったく知らなかったんです。
チラシみて、おしゃれっぽいな観てみたいな、おもったぐらいで。
そしたらかなり、面白かったです、デザインの奥深さかいま見られて。

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低コストなのにデザイン性高く、しかも大量生産可能そんな画期的な椅子
イームズ・チェアの誕生秘話、イームズ夫妻の出会いから、互いの持ち味を
発揮させての、さまざまな家具だけではなく、企業や製品のイメージ映画、
建築物などまで手がけてしまう多才ぶりには、その豊かな発想に驚いて。

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アーティストなんて自覚はない、ただ単におもいつくまま、作りたいものを
作っただけ、そんな印象のふたりのオフィスの様子が、もといたデザイナー
たちによって語られるのですけれど、サーカスみたい、と目をまんまるくして
の表情は、自慢げで楽しそうでもあって、型にはまらない、そんなイメージ。

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機能性と美しさ、そしてここちよさ、それらを兼ね備えたデザインを精力的に
つくりだしていたオフィスは、ずいぶん雑然とした印象だったようだけれど、
愛らしいおもちゃの映画までも撮っていた自由さは、なにかを創造するのに
線引きなどはなく、家具も映画も家も数式もつながっていることを伝えていて。

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モノには意味と概念がある、哲学めいた言葉を聞きながら、いろんな独楽が
ひたすら回される映画をみていると、その回転しつつすっくと立っている
独楽たちが、いろんなものとつながっているように見えてきて、自分のなかで
物語のようなものがうまれてくる気配があって、何かに置き換えられてハッと。

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そもそも画家だったというレイ・イームズのたたずまいが印象的。ちょっと
手をうごかしただけで、デザインが生命を吹き込まれたように生き生きとした
らしいけれど、まるで絵本にでてくるメイドさんみたいなワンピース姿、
夢見がちな少女だったのかも、ごちゃごちゃだった部屋は夢の跡形のようで。

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夫のチャールズが、現実的な成功をおさめて、ビジネスマンぽくなって
ゆくのは、ちょっと寂しいところがあったような。多くのひとの生活を
うるおして、求められて、それはすばらしいことだけれど、仕事が大きく
なるにつれて、切実でささやかな夢の輝きが、あせていくようにも見えて。

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イームズ・チェア、いまではそれほど珍しくは感じないけれど、当時の
アメリカでは、大発見みたいなものだったのかもしれませんね。
シンプルで機能的で、美しくて、多くの人が買うことができて。

ジョイランドシネマ沼津にて、6月

二人のイームズ:建築家チャールズと画家レイ 公式サイト

by habits-beignets | 2013-06-25 22:20 | シネマのこと | Comments(0)

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