映画 イノセント・ガーデン
2013年 07月 04日
あの韓国復讐3部作パク・チャヌク監督ハリウッド進出作品。
独特のおぞましくも美しい幻想的な世界観が、繰りひろげられて。
キャスティングがまた、素晴らしいんですよ。飛ぶ鳥おとすいきおいの
『ジェーン・エア』が印象に残る、ミア・ワシコウスカ。危険なかおり
ただよう美女そのもの、ニコール・キッドマン。そして脚本がドラマ
『プリズン・ブレイク』主演のウェントワース・ミラー。当然、話題作。
ちょっと怖くて痛いんですけど、引き込まれずにはいられない、さすがの
映像、ひとつひとつのシーンがそれだけで物語になりそうな、異様なかんじ、
そしてとてもエロティック、ちょっとしたやりとりでも、どこか意味ありげ、
家の階段ののぼりおり、地下室の電燈の揺れ、ピアノの連弾、くしけずる髪。
ミア・ワシコウスカがもう、あぶない少女の雰囲気たっぷりで、しどけない
白のスリップ姿、お嬢さんらしいフレアスカート、これまで贈られた箱入り
のどれも同じデザインのひも靴を、からだを囲むようにベッドにひろげて
横たわる姿、彼女のプロモーションビデオかのような、目を見張る映像美。
ニコール・キッドマンの妖艶な母ぶりも、痛々しく、娘につめたくされても、
憎しみをぶつけあっても、どこか同志のようなむすびつきを、感じさせる、
ともに、大きなお屋敷に幽閉されたふたりの美女。とつぜん現れた魅力的な
叔父が、その暮らしに、さざ波をたて、やがてそれは大波に、渦になって。
少女の感覚と思考のながれを、軸にして、物語は展開してゆくのですが、
ふつうの時系列とはすこしずれた、できごとの描写が、スリリングで、
謎ときのおもしろさとともに、彼女の混乱を共有できるかのような
リアリティに、淫靡めいた気分がめざめるかんじ、そして終盤の恐ろしさ。
血の描写は何度か、ドキドキの場面もつぎつぎ出てくるんですが、少女が
おとなになる瞬間の痛みと戸惑いと決意が、猟奇的な描写のかずかずに反映
されて、たしかに悲惨なエピソードのつらなりではあるのだけれど、母娘の
せつない情愛の気配に、甘美な余韻、たしかに残酷で美しいファンタジー。
デザインにまつわるメイキング映像、おもしろいです。
映画『イノセント・ガーデン』特別映像:デザイン
ジョイランドシネマみしまにて、6月
イノセント・ガーデン 公式サイト
独特のおぞましくも美しい幻想的な世界観が、繰りひろげられて。
キャスティングがまた、素晴らしいんですよ。飛ぶ鳥おとすいきおいの
『ジェーン・エア』が印象に残る、ミア・ワシコウスカ。危険なかおり
ただよう美女そのもの、ニコール・キッドマン。そして脚本がドラマ
『プリズン・ブレイク』主演のウェントワース・ミラー。当然、話題作。
ちょっと怖くて痛いんですけど、引き込まれずにはいられない、さすがの
映像、ひとつひとつのシーンがそれだけで物語になりそうな、異様なかんじ、
そしてとてもエロティック、ちょっとしたやりとりでも、どこか意味ありげ、
家の階段ののぼりおり、地下室の電燈の揺れ、ピアノの連弾、くしけずる髪。
ミア・ワシコウスカがもう、あぶない少女の雰囲気たっぷりで、しどけない
白のスリップ姿、お嬢さんらしいフレアスカート、これまで贈られた箱入り
のどれも同じデザインのひも靴を、からだを囲むようにベッドにひろげて
横たわる姿、彼女のプロモーションビデオかのような、目を見張る映像美。
ニコール・キッドマンの妖艶な母ぶりも、痛々しく、娘につめたくされても、
憎しみをぶつけあっても、どこか同志のようなむすびつきを、感じさせる、
ともに、大きなお屋敷に幽閉されたふたりの美女。とつぜん現れた魅力的な
叔父が、その暮らしに、さざ波をたて、やがてそれは大波に、渦になって。
少女の感覚と思考のながれを、軸にして、物語は展開してゆくのですが、
ふつうの時系列とはすこしずれた、できごとの描写が、スリリングで、
謎ときのおもしろさとともに、彼女の混乱を共有できるかのような
リアリティに、淫靡めいた気分がめざめるかんじ、そして終盤の恐ろしさ。
血の描写は何度か、ドキドキの場面もつぎつぎ出てくるんですが、少女が
おとなになる瞬間の痛みと戸惑いと決意が、猟奇的な描写のかずかずに反映
されて、たしかに悲惨なエピソードのつらなりではあるのだけれど、母娘の
せつない情愛の気配に、甘美な余韻、たしかに残酷で美しいファンタジー。
デザインにまつわるメイキング映像、おもしろいです。
映画『イノセント・ガーデン』特別映像:デザイン
ジョイランドシネマみしまにて、6月
イノセント・ガーデン 公式サイト
by habits-beignets | 2013-07-04 21:42 | シネマのこと | Comments(0)