映画 グランド・ブタペスト・ホテル
2014年 06月 16日
どこか、おとぎ話めいたシーンの、物語のはじまりから、リズミカルな語りに
誘われるまま、わくわくしながら、飛び出す絵本をめくってるような、高揚感。
グランド・ブタペスト・ホテル、その響きも奇妙なほど、楽しげなんですけど、
建物の外観やら内装やら、働いてるひとたちの出で立ちとか、話の転じようも、
安心して見守っていられる、テンポのよさ、かわいい模型を眺めてるような
街並の俯瞰、山をのぼってゆくケーブルカー、個性的な俳優たちもいきいきと。
お金持ちの老女の死にまつわる、ドタバタ劇が話の中心で、陰謀とか友情とか
活劇とか、お約束どおりの見せ場がつづくわけなのですけれど、おもわず膝を
乗り出して、一瞬たりとも見逃すまいとスクリーンに集中してしまうのは、
センスのよさなんでしょうね、何気ない会話のどれもに、クスクスしてしまう。
伝説のコンシェルジュ、の憎めなさが秀逸で、ちょっと見キザな老女たぶらかし
みたいなのだけれど、その言動見守るうち、ピュアな愛らしさに、魅せられて、
新米のロビーボーイとの、真っ直ぐなかけあいが、微笑ましくたのしく、
師匠として、教え諭しながらも、対等にあつかい、そして庇う、やさしさが。
とくに列車での検閲で、難民の境遇のロビーボーイを守ろうと、軍人に
立ち向かう姿が、けっこう感動的で、けっして強そうでないのに、ひるまない
姿勢が、いかにも誠実で、なるほどだからコンシェルジュとして一流なのだと、
老女のご機嫌とりが上手なだけが、取り柄なのではないのだと、納得できて。
それにしても、豪華出演陣の、水を得た魚のような、躍動感みちた動きっぷり、
リゾートホテル、雪山、越境列車、刑務所、あちこちの舞台を飛び回る
色彩あふれる超贅沢なコント、時代がかった物語のおもむきも、たっぷり、
スリル、サスペンス、冒険活劇、これぞ映画館で映画を観る醍醐味の満足感。
レイフ・ファインズとかジュード・ロウとか、じつは個人的にはあまり得意な
俳優ではないんですけど、これはなんかとってもキュートでよかったです。
マチュー・アマルリックやウィレム・デフォー、エドワード・ノートンやら、
その他大勢、みんな素敵、トニー・レヴォロリの幼気なさも、たまらなくて。
ジョイランドシネマみしまにて、6月
グランド・ブタペスト・ホテル 公式サイト
誘われるまま、わくわくしながら、飛び出す絵本をめくってるような、高揚感。
グランド・ブタペスト・ホテル、その響きも奇妙なほど、楽しげなんですけど、
建物の外観やら内装やら、働いてるひとたちの出で立ちとか、話の転じようも、
安心して見守っていられる、テンポのよさ、かわいい模型を眺めてるような
街並の俯瞰、山をのぼってゆくケーブルカー、個性的な俳優たちもいきいきと。
お金持ちの老女の死にまつわる、ドタバタ劇が話の中心で、陰謀とか友情とか
活劇とか、お約束どおりの見せ場がつづくわけなのですけれど、おもわず膝を
乗り出して、一瞬たりとも見逃すまいとスクリーンに集中してしまうのは、
センスのよさなんでしょうね、何気ない会話のどれもに、クスクスしてしまう。
伝説のコンシェルジュ、の憎めなさが秀逸で、ちょっと見キザな老女たぶらかし
みたいなのだけれど、その言動見守るうち、ピュアな愛らしさに、魅せられて、
新米のロビーボーイとの、真っ直ぐなかけあいが、微笑ましくたのしく、
師匠として、教え諭しながらも、対等にあつかい、そして庇う、やさしさが。
とくに列車での検閲で、難民の境遇のロビーボーイを守ろうと、軍人に
立ち向かう姿が、けっこう感動的で、けっして強そうでないのに、ひるまない
姿勢が、いかにも誠実で、なるほどだからコンシェルジュとして一流なのだと、
老女のご機嫌とりが上手なだけが、取り柄なのではないのだと、納得できて。
それにしても、豪華出演陣の、水を得た魚のような、躍動感みちた動きっぷり、
リゾートホテル、雪山、越境列車、刑務所、あちこちの舞台を飛び回る
色彩あふれる超贅沢なコント、時代がかった物語のおもむきも、たっぷり、
スリル、サスペンス、冒険活劇、これぞ映画館で映画を観る醍醐味の満足感。
レイフ・ファインズとかジュード・ロウとか、じつは個人的にはあまり得意な
俳優ではないんですけど、これはなんかとってもキュートでよかったです。
マチュー・アマルリックやウィレム・デフォー、エドワード・ノートンやら、
その他大勢、みんな素敵、トニー・レヴォロリの幼気なさも、たまらなくて。
ジョイランドシネマみしまにて、6月
グランド・ブタペスト・ホテル 公式サイト
by habits-beignets | 2014-06-16 03:24 | シネマのこと | Comments(0)