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映画 ワレサ 連帯の男

そうそう、時の人でしたよね、来日されたこともあって、ヒーローでした、
くわしいことはよくわかってなくても、何かと闘ってるかっこいい人ぽくて。

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東西冷戦時代、なんて、もうはるか昔みたいな感覚だったりするんですけど、
第二次大戦のあと、その爪痕ってけっこうあちこち残ってたんですね、ていうか
いまだって残ってたりもするんでしょうけど、日本だって自衛隊だの安保だの、
でも、社会主義に陣取られた国の、生活の困窮さは、戦後すら呪わしいほど。

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絶えずソ連を脅威にかんじてる、国の政策を信頼できない、率直な批判には
身の安全を失う覚悟が必要、でも誰かがいわないと、誰もいわないなら、と
声をあげて、そして賛同者がうねるようにあつまって、そしたら駆け引き
なんですね、ストというかたちで要求を突きつけるのだけれど、根くらべ。

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武力衝突を引き金に、運動が加速していったようなのだけれど、戦後社会の
救いは、世界に向けて情報が発信できること、映像、面白いです、モノクロの
ニュース画像が、じっさいに目の前でおきているドラマに転換するように
感じられる仕掛け、遠くで眺めてたのが、その場にぽんと放りこまれたようで。

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世界が注視していた、東欧の事件なのですが、家庭での描写がていねいで、
どんな英雄だって、その出発点は家族を守りたいから、仲間を守りたいから、
普通の技術屋のおじさんが、たまたまのなりゆきで、あるいは稀有な直感で、
国をひとつにまとめてゆくのだけれど、それは不退転の決意があったから。

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それにしても何なんでしょうね、社会主義国の役人の正義、国民を統制する
感覚、執念深さというか無意味に敵対視しているようにも、感じるんですが、
もはや国のためとかいう忠誠心ではなく、単なる個人的な意地のような、
「立場」というものが、ひとを変容させてしまうあらわれなんでしょうか。

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かなり深刻な一国の歴史を描いているのですが、あいまにロックが流れたり
主人公の言動もテンポよく、悲惨であったり画期的であったりの事件や
丁々発止のインタビュー、どこかマンガチックな官民、労使の応酬が、
くるくる入れ替わり立ち替わり描かれて、ずっとラストまでひきこまれ。

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『戦場のピアニスト』観たときは、あーよかったたすかった、とおもったのに、
ぜんぜんハッピーエンドではなかったポーランド、ていうかずっとどこでも
闘いはつづく、つづいてる。

ジョイランドシネマ沼津にて7月

ワレサ 連帯の男

by habits-beignets | 2014-07-15 21:37 | シネマのこと | Comments(0)

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