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映画 なまいきチョルベンと水夫さん

どこか懐かしいキュートさ、胸が熱くなるぐらい、と思ってたら、製作されたの
1964年なんですね、スウェーデンの島が舞台なんですけど、日本とおなじ!

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著名な童話作家の作品が原作らしいんですけど、子供たち、大人たちの
暮らしぶりが、ほんとうに生き生きと描かれていて、歌たからかに、はしゃぎ、
犬やうさぎを、親しい友人として慈しみ、だけではなく、その知性、けなげさを
敬って、いくつかの家族が、運命共同体のように、小さな船の乗組員さながら。

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娯楽なにもないんですよテレビすら、でもすっごく楽しそうなんです子供たち、
いつもかけまわって、すると近所のおじさんが、アザラシの子供をくれるって、
網にかかって動けなくなってたのを、それで大喜び、みんなで世話したりして、
どうしてこんなに素直に一致団結、きらきら輝く海と調和する、うつくしさ。

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命をあずかる責任感、誇らしさ、愛おしさ、そこで暮らすひとたちが、互いを
思いやり、いたわりあう、普段の姿勢があってこそ、子供たちもみな、
ごく自然に、生き物をたいせつにする、シンプルな世界観、刻々と色を変える
空と海とに見守られての、北欧の素朴なゆたかさが、とても心地よくて。

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ファッションや家、インテリア調度品も、すごく和むんです、どうってことない
懐かしいかんじなんですけど、きれいなお姉さんの前ボタンのワンピース、
お買い物用の、白樺編んだみたいなカゴはまさに北欧テイスト、太っちょさんの
ほわほわセーターと、オーバーオールじゃないパッツパッツンのサロペット! 

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無邪気さや、出来心、ときめきや、かなしみに彩られて、静かな島にも
たびたび波風がたったりするんですが、これ共通概念がしっかりあるって
ことなんでしょうかね、誰かを傷つけるって発想がそもそも存在しない
ゆるぎない世界、いざこざはあっても、憎んだりおとしめようとはしない。

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終盤、大人たちみんなで狩りをはじめて、でもあれ? おなじ動物なのに
やっつけちゃうんだ、と思ってたら、男の子が放ったセリフがもう素敵すぎて、
ちょっと感動、自分の気持ちと世界のなりたちとの落としどころを受け入れる、
この感覚思想って、自然の壮大さをありのまま理解する、大人の覚悟。

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人間てそもそも、こんなふうに、自然の力をおそれながら感謝しながら、
慎ましく生きてこそ、充実したしあわせ感につつまれることができるような
そんな気がして。
「水夫さん」「モーセ」て、敬愛してこそのネーミングですよね、まさに。

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ジョイランドシネマ沼津にて9月

なまいきチョルベンと水夫さん 公式サイト

by habits-beignets | 2014-09-22 15:11 | シネマのこと | Comments(0)

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